メラミン食器の製造は、メラミン樹脂を主成分とする成形材料を生成することからスタートします。
まず、メラミンとホルムアルデヒドを弱アルカリ性で反応させ、得られた縮合物メチロールメラミンを充填剤のパルプに含浸し乾燥させます。この乾燥品に、硬化剤、離型剤、顔料などを混合し、粉砕分散させることで、メラミン食器の成形材料ができ上がります。成形材料は、熱と圧力を加える圧縮成形機で加圧・成形され、最後に絵付やコーティング、仕上げ作業などが施され、やがて優れたメラミン食器が誕生します。
こうして製造されるメラミン食器、スリーラインメラミンウェアには次のような特長があります。
2007年5月、国際標準評価機構の品質規格ISO9001をスリーラインメラミンウェアの製造工場であるヤマト化工株式会社 小諸工場が取得、高品質の製品やサービスを提供しています。
食品衛生法・食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)「フェノール樹脂、メラミン樹脂又はユリア樹脂を主成分とする合成樹脂製の器具又は容器包装(平成18年厚生労働省告示第201号)」に適合しています。さらに、業界自主基準、社内管理基準を定め、厳しく品質保持を行っています。また、製品により定期的に公的検査機関で試験を行い、安全無害の商品を提供しています。ヤマト化工のスリーラインメラミンウェアには、製造物賠償保険が付いています。
最新の大型成形機による1cm2当たり約200~250kgの高圧力圧縮成形技術で、表面硬度の均一化を図り、キズがつきにくく耐久性のある製品が完成、同時に絵柄、グレーズも密着性が高くなっています。また、それぞれの商品に応じて最適な成形条件を調節して、美しく丈夫で長持ちするメラミン食器が成形されています。
メラミン食器を成形後、約130℃まで上昇した加熱庫で1時間のストービング(再加熱)処理を行い、食器の残留ひずみを緩和、安定させて樹脂の機械特性で向上を図っています。
フォイル(和紙状のものに印刷を施し、加工したメラミン食器用の紙)を使用した成形技術は、スイスで開発され、国内ではヤマト化工が最初に技術を導入し、実用化に成功しました。国産フォイルの中では発色が極めて豊かで、食器との密着性に特に優れています。また、使用しているインクは樹脂の浸透性が良いため、印刷面を裏側にしてメラミンベース面に成形することができ、絵柄が摩耗しにくく耐久性に優れています。
耐薬品性、耐汚染性を高めるために、食器の表面に透明なメラミングレーズをコーティングしています。最近では、より耐久性が求められることから特殊グレーズを開発し、両面をグレーズで覆われたダブルコーティング商品も生産しています。
耐久性、耐熱性、耐クラック性、耐変色性など、使用する目的に応じて原料を開発、選定して高品質な食器を生産しています。また、環境に配慮した原料も積極的に取り入れて商品化しています。
環境保護、資源の有効活用の観点から、積極的に商品の簡易包装化を進め、できる限り包装材を少なくして開梱しやすくしています。